動体視力などの視覚トレーニング方法

動体視力などの視覚トレーニング方法

動体視力をよくする方法、目をよくする方法。

スポーツに不可欠な「見る力」とは?

スポーツをやる上で、大変大きな役針を果たしている身体能力は、なんでしょうか?

  • 筋力?
  • 持久力?
  • 瞬発力?
  • 敏捷性?
  • 平衡性?
  • 柔軟性?

 

すべて違います。

視覚です。

目の働きにはいろいろあり、これをまとめて視覚といいます。視覚は視力(物の形を見分ける能力)のほかに、視野(視界を広く見る能力)、光覚(光を感じる能力)、両眼視(両眼で立体的に物を見る能力)、色覚(色を見分ける能力)、調節力(遠方から近い物までを見るための調節をする能力)などを含む言葉で、視力よりも広い意味の言葉です。

わたしたちは、スポーツに必要な瞬間的な状況判断と的確な読み、その材料となる情報のほとんどを目(視覚)から取り込んでいます。いま、あなたが自分の能力に対して不安や不満を感じているなら、それはボールや人の動きが正確に見えていない可能性があります。
プロ野球の速球投手は時速150キロのストレートを投げ、テニスの男子トッププレーヤーのサーブの球速は200kmを平気で超えています。スポーツには速い動きがつきもので、それに素早く対応すること、「見る力」が勝負のカギとなります。

スポーツ選手は、音や光、感触など、さまざまな「感覚」から外の情報を得ています。そのなかでも、情報の8割以上を目から得ているといわれるほどです。

行動を起こすには、目から得た情報が脳に届き、脳が「行動しよう」と判断することで、筋肉へ「動け」という指令が伝えられ、動作が始まるのです。この間、およそ0.1秒という短い時間です。「スポーツは眼だ」といわれるほど、視覚機能は重要なのです。
視覚には個人差がありますが、「眼」そのものの構造は、私たちとトップアスリートに違いがあるわけではありません。視覚能力の善し悪しは生まれつきではなく、訓練と経験から生じた差なのです。目で見た情報が動作の起点となるため、正しい視覚を身につけることが、アスリートとしてのステップアップのカギを握っています。トップアスリートを目指すなら、筋力や技術力と同じくらい、視覚能力の向上が不可欠なのです。

サッカーのチームドクターの話ですが、「選手のパフォーマンスが必ずしも練習量には比例しないことを知った」といいます。練習しても下手な人は下手で、努力しても限界があるのです。では、何が影響しているのか?と悩み、探っていたとき、総合的な視覚機能がスポーツをする上で重要だと、気がついたそうです。

優れた視覚があってこそスーパープレーが生まれる!

では、スポーツ選手に必要な視覚能力にはどんなものがあるのでしょうか?

 

1)静止視力

一般に「視力」といわれる、もっとも基本的な能力です。学校の健康診断や、メガネを作る時に視力検査で測る視力です。この視力検査は、自分も目標も「止まった状態」で、目標の「ランドルト環」がどのレベルまで正確に見えるかを基準にしています。つまり、止まった状態で止まっている物を見るので、正式には「静止視力」と呼ばれています。

すべてのスポーツにおいて、安全・正確に動作を行うためには静止視力が不可欠です。

2)動体視力

動いている目標を視線にとらえておくという視力のことです。スポーツを行うなかでは、ボールや相手選手などの目標は常に動いており、目標に素早く両目のピントを合わせる能力が重要となるのです。スポーツ界のトップ選手たちは動体視力を向上させる訓練を必ずしています。卓球の場合は、素早いラリーの中で、球に集中して動きを追うことで鍛えられ、卓球の一流選手たちの動体視力は非常に優秀です。

この動体視力には、目に向かって直線的に近づいてくる目標を見るときの動体視力と、眼前を横に動く目標を見るときの動体視力があります。

3)眼球運動

眼の外側には6つの筋肉(外眼筋=がいがんきん)があり、見る方向(視線)をコントロールしています。

速く動く目標を目で追跡するには、目を素早く動かす能力「眼球運動」が欠かせません。野球、テニス、卓球、バレーボール、バスケットボールなどの球技をはじめ多くのスポーツでは、スピーディーな目の動きが要求されるのです。例えば、サッカーでチームの司令塔として攻撃の起点をなす選手は、たえず視線を動かして周囲の状況を把握しているのです。

4)深視力

深視力とは、両眼視機能と呼ばれる眼の能力のうち、距離感や立体感による判断能力のことです。

サッカーなどの球技では、自分とボールの位置、敵味方選手の位置、ゴールまでの距離など、立体感や距離感が大切です。深視力が優れた選手は、誰と誰が何メートル離れているとか、どこにスペースがあるかなど、瞬時に把握します。平面上で見る複数の人や物の位置関係を、頭のなかで俯瞰図(ふかんず)のように置き換えています。

また、ゴルフでは「空間の位置感覚」が極めて大きな役割を果たしており、その感覚の中心となるのが深視力なのです。

5)瞬間視(視覚反応時間)

見えた物を一瞬のうちに脳に入力するのが「瞬間視」。バスケットボールでは素早く動きながら正確なピンポイントパスを出し、サッカーでは敵味方が入り混じった中からシュートを蹴り出し、卓球台の上を飛び交う小さなボールに反応し、野球のバッターがボールの回転などを瞬間的に把握する、このようにスポーツは瞬間に状況判断をしなければならない場面の連続です。つまり、瞬間的に目に見える多くの目標を認識する力「瞬間視」が重要なのです。


6)目と手/足の強調性

目で捉えた目標に手・足で反応する能力です。例えば、サッカーのゴールキーパーが、飛んでくるボールに反応しすばやく手を伸ばすには、この能力は不可欠です。

このように、スポーツでは複数の視覚能力が正しく機能することで、的確な動作が生まれるのです。

通常のトレーニングでは高められない静止視力。

視覚能力は、トレーニングにより、そのほとんどを高めることができますが、難しいものもあります。

「静止視力」です。

「静止視力」は、近視になると回復しないといわれ、医師からはメガネやコンタクトによる矯正をすすめられます。物の形を見分ける能力である視力、つまり静止視力が低下すると、黒板が読みづらいなど、生活に支障がでてきますし、スポーツ面では、周囲の状況がよく見えず、正しい動作がでないからです。

さらに、激しい動きになるほど、目や脳に行く循環血液量が減少するため、視力はもっと下がります。動いている物を見る場合も、必然的に視力が低下します。例えば、静止視力が1.0の人が30キロで近づいてくる目標を見る時の視力は、0.6~0.7程度に落ちてしまうのです。

ほとんどのスポーツ競技に視力の条件はありませんが、ある実験で、選手の視力を下げてみると、0.7を境にスポーツパフォーマンスが著しく低下したそうです。安全・正確にスポーツを行う場合は、理想の視力は両眼で1.2~1.5、少なくとも0.7以上必要だといえるそうです。

また、「動体視力」や「深視力」はトレーニングで向上しますが、「静止視力」と深い関係があります。例えば、動体視力は100キロで自分に向かってくる物を見るとき静止視力の半分程度になるため、ベースとなる静止視力が悪いと、動体視力の感度も悪くなるのです。逆に静止視力が良くなれば、動体視力もアップするのです。

前述の6つの視覚能力をおのおの測定し、5段階で判定すると、球技では、トップアスリートは皆、6つの視覚機能の総合点が優れています。

視力に不安のある人は、メガネやコンタクトレンズで視力を矯正すればいいのですが、プレーに支障がでたり、激しいスポーツでは危険です。

静止視力の改善に効果を発揮する超音波治療器とは?

では、視力低下で両眼視力が0.7以下になった場合、どうすればよいのでしょうか。

レーシック手術が考えられますが、年齢制限があり、下が20才~、上は50才程度というのが一般的です。レーシックは角膜を整形する手術のため、眼球そのものが成長段階にある20才未満では、期待した視力回復効果を得られない可能性があるのです。成功率は高いといわれていますが、100%に近くとも、予期せぬトラブルという不安はつきまといます。

そこで、試していただきたいのが超音波治療器「アイパワー」です。視力改善で高い実績があり、厚生労働省承認の医療機器ということで、長年にわたって信頼され続けています。また、安全かつ副作用の心配もありません。

目はたいへん精密な組織です。ですから、目に直接投射する方法で治療に用いられる超音波は、絶対に安全かつ副作用のないものでなくてはなりません。これは必須条件です。

超音波治療器「アイパワー」に使われている低数帯域の縦波の超音波には、次のような特徴があります。

  1. 超音波の中でも音響出力がごく微弱である。
  2. 発振周波数が、ヒトの生体組織細胞がもつ固有振動周波数に対応した適切な低数帯域周波発振数である。
  3. 振動が抵抗なく組織細胞に深く吸収され、かつ障害を起こさない。


このように超音波治療器による視力回復治療の最大のメリットは、まったく安全かつ副作用がないという点です。

超音波治療器の臨床実験では、仮性近視および真性近視になって2年以上たっている10歳以上の患者を対象に、1~2日間隔で20回、1回につき10分間、片眼に超音波を投射する治療を行ったといいます。そして結果は、2週間~3週間で視力の向上が見られ、多くの人は第1回投射後ただちに視力が上昇したのです。

視覚機能を高めるトレーニング方法!

静止視力は通常のトレーニングによって向上させることは不可能です。

原因である近視、遠視、乱視などの屈折異常はメガネ、コンタクトレンズによる矯正が必要です。日常でもパソコンなどに長時間向き合っていると、目の筋肉が緊張したままの状態が長く続き、目は大変疲れます。目にも休憩タイムが必要です。また、自然界の草木、花、遠くの景色を見たりしても目は休まります。

安全、副作用のない視力矯正方法として、超音波治療器による視力回復法があります。

○車窓から看板や駅名を見る。

電車から外の看板や駅名などを読むことが動体視力のポピュラーなトレーニング。始めは首を動かしてもいいが、慣れたら目の動きだけで読むこと。※目が疲れない程度に、1日数分程度でOK。


○ボールに貼り付けた文字を読み取る。

用意するもの/バスケットボールかバレーボール、あるいは他の大きなボール。5センチの大きさの色紙、5センチの大きさの紙に文字、図形を書いたもの。
練習方法/ボールに5センチの正方形の紙をテープで貼る。色紙からスタートし、形、文字へと進む。ボールを上に放り投げて受け取るまでに、貼ってある色・形・文字をコールする。2人がキャッチボールのようにすれば、同時に練習できる。※練習時間5分程度。

○親指の爪を追う。

右手(左手)を目の高さにあげ、腕をいっぱいに伸ばす。握りこぶしをつくり、親指は天井に向け、目は親指の爪を見る。腕は伸ばしたまま、手をゆつくり左右、上下、斜めに動かす。あるいは円を描くように動かす。頭は動かさず、目は親指の爪から離さない。ボーッと見るのではなく、はっきり焦点をあわせて見ます。爪に小さな数字やアルファベットの文字を張るとより効果的です。※眼が疲れない程度に、1日2分程度でOK。


○空中の物体を目で追う。

用意するもの/ソフトボール、ひも、天井のフック、1.3センチの切り抜き文字。
練習方法/ボールに12種類の文字を貼り付ける。それを立っている地点の180~240センチ前、ちょうど目の高さになるように天井から吊り下げる。ボールを左から右へ弧を描くように揺らす。視野の中をボールが動く間に、できるだけたくさんの文字をコールする。動かすのは目だけ。※練習時間5分程度。

○常に距離感をもって風景を見る。

いつも距離の感覚をもって目測します。どちらが前か、どちらが後ろか、目標まで何メートルあるかなどです。

○空間の位置を正しく推定する。

用意するもの/ストロー、細い竹グシ。
練習方法/友人またはコーチに、自分の目の前から少し離れた位置にストローを持ってもらう。竹グシはストローの右側に持つ。両目はストローのほうに集中して、竹グシはほとんど見ない。そして、竹グシをストローの中に差し込む。※練習時間1分程度、繰り返す。ストローを自分で持つと、手の感覚からその位置がわかるので、目を鍛えることにはならない。

○雑誌などで誌面の情報を瞬時に把握する。

新聞や雑誌などを瞬間的に開いて何が書いてあったか、どんな写真だったかを思い出すようにする。

瞬間視はトレーニングによって誰でも向上することが確かめられている。


○背後の情報を記憶する。

歩いているとき、急に後ろを振り返り、すぐ向き直ります。振り返ったときどんな建物があったか、どんな人がいたか、どんな街の景色だったかをたくさん記憶するようにする。

○左右のボールを同時に捕る。

左右に広げた手にそれぞれボールを持ち、同時に上に投げキャッチする。このときボールは周辺で見る。歩いたり、ゆっくり走りながらできるようになる。

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